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2025年8月30日(土)より渋谷・ユーロスペースにて公開、ほか全国順次
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予告編

※ムビチケ利用での座席指定は、「ネットで座席指定する」「映画館で座席指定する」の2種類があり、ご利用いただける映画館が異なりますのでご注意ください。対応映画館については こちらをご確認ください。

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News

introduction

「なぜこの戦争が続くのか。」
10.7後のパレスチナ・イスラエルを この目で確かめたいと思ったーーー

2023年10月7日、イスラエルに「壁(分離壁)」で封鎖されたガザ地区からイスラム組織・ハマスが越境攻撃を行い、それに対してイスラエル軍による「壁の向こう」へのすさまじい報復攻撃。死者は5万人を超え、そのうち1万8千人以上が子どもという惨状で、停戦が見えない中、その数はいまも増え続けている。

外国人ジャーナリストがガザに入ることが困難な中、2024年7月、同じく「壁」で分離されたパレスチナ・ヨルダン川西岸地区に、ボーン・上田記念国際記者賞の受賞経験もある中東ジャーナリスト・川上泰徳が取材に入った。今年3月に米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』でも舞台となったマサーフェル・ヤッタにも入り、イスラエル軍による攻撃・破壊やユダヤ人入植者の暴力の激化を目の当たりにする。一方、イスラエル側では国民の多くが「壁」の外側の惨状に目を向けない中、兵役を拒否する三人の若者がいた。

中東を見つめつづけたジャーナリストがいま伝えたい、パレスチナとイスラエルの”現在”とは――。

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comments

五十音順・敬称略

どうか観てほしい一作。『ノー・アザー・ランド』がオスカーを受賞したあとも世界はイスラエルの占領と虐殺を見逃し続ける。この映画が突きつけるのはマサーフェル・ヤッタのその後。ヒーローは助けに来ないが、そこで生まれ育った人々は尊厳を胸に尚も抗う。人間を否定するこの最悪の蛮行を絶対に「当たり前」にしてはいけない。パレスチナに自由を!

ISO
(ライター)

川上泰徳さんが映画? テレビ報道を生きてきた僕は、氏は「活字の人」と勝手に思い込んでいた。本作をみて心底、取材をするという行為の原点を見る思いがした。そこに住む人に会いにゆき、丁寧に話を聞く。氏はアラビア語が堪能だ。相手が信頼して話してくれる。それを誠実に報じる。日本ではこの当たり前のことが本当はできていないのだ。氏の素朴な語りがいい。スマホ映像から息遣いが伝わってくる。壁の内側の超少数派への取材成果が光る。希望がまだかすかに残っている。

金平 茂紀
(ジャーナリスト)

ようやく完成した学校が、突如瓦礫となる。夜の闇に紛れて家が焼かれる。ガザの破壊の激しさが注目を集める一方で、声を上げにくいまま、日常を侵されていく西岸の現実から目を背けてはいけない。川上監督は、静かに、そこで生きる人々の声に耳を澄ませる。その言葉の積み重ねが、占領と抑圧という構造に輪郭を与える。

須賀川 拓
(戦場記者)

ジャーナリストの役割は、僕たちの目となり耳となることで僕たちが何かを知るための前提を整えてくれることだ。川上さんはイスラエルに赴き、ヨルダン河西岸を歩きながら壁の内側と外側を僕たちに見せてくれる。イスラエル政府はガザ地区への報道の立ち入りを許可しておらず、国内報道も見せないことに注力している(貴重な証言あり!)。これを併せて知った僕たちは次は何を考えるのか?

ダースレイダー
(ラッパー)

壁に隔てられている両側を、自ら歩いたかのようだった。日夜ガザの惨状を見ている私たちは、彼らが決して共存できないと思い込む。実際、入植者たちは家を破壊し村人を追い出す。満州の日本人とも重なった。しかし一方で、パレスチナで起こっていることを伝え、村人を支援し、堂々と兵役を拒否するイスラエル人たちがいた。どんな時代にも、どこにでも、危険を犯して良心のままに生きようとする人がいるのだ。自分自身が問いかけられた。

田中 優子
(法政大学名誉教授・元総長)

見せしめのように行われる破壊。植えつけられる憎悪。軍事的な解決以外の未来を見失う人々。そのような中にあって、攻撃の矛先を向けられながらも兵役の良心的拒否を選ぶ若者の姿には胸をえぐられる。私だったら一体何を選ぶだろうか。最後の希望は人が人として出会うこと。壁を超えて出会い、互いを想像しようとする人々。それこそが、あるいはそれのみが、唯一の光なのかもしれない。

畠山 澄子
(ピースボート共同代表)

川上さんが淡々とバランス感覚を持って伝える実態は悲惨です。また多くのイスラエル人がその実態を知らないというのも悲劇です。このアパルトヘイトとジェノサイドに目を背くことなく、パレスチナの人々が安堵して暮らせるようにしなければ人類の大失敗になります。

ピーター・バラカン
(ブロードキャスター)

 パレスチナ人の自由と尊厳を奪う“壁”。近代的に発展した壁の内側(イスラエル)と、徹底的に破壊された外側(パレスチナ)との対比にめまいがする。

 3年がかりでパレスチナ難民の声を集めた名著『シャティーラの記憶』の川上泰徳氏が、自らカメラを回し、壁の外側に暮らす人々にひたすらアラビア語で語りかけ、2023年10月7日のずっと以前から続く、イスラエルによるパレスチナ「占領」の実態をあらためて浮き彫りにした。唯一の救いは、壁の内側にも、外側に心を寄せる人々がいるという事実。

 SNSを眺めているだけでは到底わからないパレスチナの現在地が刻まれた、渾身の取材映像。

藤本 高之
(イスラーム映画祭主宰)

「共存」という言葉は時に、両者がさも「対等」かのような響きを帯びてしまうことがある。けれども占領と虐殺の手を緩めないイスラエルと、その矛先を向けられ続けている人々の間には、圧倒的な力の不均衡がある。映画中で映し出される構造的暴力や、それをむしろ助長してきた日本を含む国際社会の不正義とも今、向き合う必要があるのではないか。

安田 菜津紀
(Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)

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reviews

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川上 泰徳(本作監督)

ハマスによる越境攻撃と、その後のイスラエルによるガザの破壊と大量殺戮。30年、ジャーナリストとして中東を見てきた私にとっても異常な事態でした。何が起こっているのかを知るために、パレスチナとイスラエルを一か月かけて歩きました。ガザは封鎖され、入ることは出来ませんでしたが、イスラエルが建設している「壁(分離壁)の外側」のヨルダン川西岸のパレスチナでは、人々の生活を破壊し、排除するイスラエル軍の占領の実態を見て、人々の訴えを聞きました。一方で、イスラエル国民は自分たちの軍隊による壁の向こうでの加害を知らない、という「壁の内側」の実態も。メモ帳を携帯カメラに持ち替えて、取材のすべて記録し、私が出会った光景、出会った人々、予想もしない展開、そして見えてきたことを、皆さんにも体験していただき、共に考えたいと思って初めての映画をつくりました。

監督プロフィール: 川上 泰徳(かわかみ・やすのり)

1956年生まれ、長崎県出身。大阪外国語大学アラビア語科卒。学生時代にカイロ大学留学。 朝日新聞に入社し、高知支局、横浜支局、東京本社学芸部を経て、国際報道部へ。カイロ、エルサレム、バグダッドなどに駐在し、パレスチナ紛争、イラク戦争、「アラブの春」などを現地取材。中東報道で2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。15年からフリーランス。著書に「中東の現場を歩く」(合同出版 2015)、「『イスラム国』はテロの元凶ではない」(集英社新書 2016)、「シャティーラの記憶 パレスチナ難民キャンプの70年」(岩波書店 2019)、「戦争・革命・テロの連鎖 中東危機を読む」(彩流社 2022)などのほか、ガザ戦争が始まってから「ハマスの実像」(集英社新書 2024)を刊行。

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staff

監督・撮影・編集・製作:
川上 泰徳
編集協力:
大重 裕二
整音:
小川 武
ガザ写真:
ムハンマド・マスリー
字幕・ナレーション:
川上 泰徳
協力:
アキバ・エルダール、アタ・ケイマリ、
アディ・ヤシーン、アラア・マンスール、
サーレム・アドラ、バーセル・アドラ、
ザ・セブンス・アイ、ビレッジ・グループ、
エシュ・グブール、吉川 雅子(NPO声物園)、
綿井 健陽、堂下 春枝、川上 成子
宣伝美術:
追川恵子
製作協力・配給:
きろくびと

2025年/日本/カラー/5.1ch/104分

©︎Kawakami Yasunori

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theater

映画館

※ムビチケ対応映画館について ◎:ネットで座席指定が可能 ○:映画館で座席指定が可能

北海道・東北

都道府県 劇場名 上映期間 電話番号 ムビチケ対応
北海道 シアターキノ 2025/10/11(土)〜10/17(金) 011-231-9355

関東

都道府県 劇場名 上映期間 電話番号 ムビチケ
東京 ユーロスペース 2025/8/30(土)〜 03-3461-0211
神奈川 川崎市アートセンター 2025/9/27(土)〜 044-955-0107
神奈川 横浜シネマリン 2025/10/11(土)〜10/24(金) 045-341-3180
神奈川 あつぎのえいがかんkiki 順次公開 046-240-0600
栃木 小山シネマロブレ 2025/11/7(金)~11/13(木) 050-3196-9000(音声ガイダンス)

北陸・甲信越

都道府県 劇場名 上映期間 電話番号 ムビチケ対応
富山 ほとり座 9/13(土)~9/19(金) 076-422-0821
長野 長野相生座・ロキシー 順次公開 026-232-3016
全席自由席
長野 上田映劇 順次公開 0268-22-0269
全席自由席

東海

都道府県 劇場名 上映期間 電話番号 ムビチケ対応
愛知 ナゴヤキネマ・ノイ 順次公開 052-734-7467

近畿

都道府県 劇場名 上映期間 電話番号 ムビチケ対応
大阪 第七藝術劇場 2025/9/6(土)〜 06-6302-2073
京都 京都シネマ 2025/9/5(金)〜 075-353-4723
兵庫 元町映画館 順次公開 078-366-2636

中国、四国

都道府県 劇場名 上映期間 電話番号 ムビチケ対応
広島 横川シネマ 順次公開 082-231-1001

九州・沖縄

都道府県 劇場名 上映期間 電話番号 ムビチケ対応
福岡 KBCシネマ 順次公開 092-751-4268
鹿児島 ガーデンズシネマ 2025/10/3~10/6 0985-28-1162
宮﨑 宮崎キネマ館 順次公開 0985-28-1162
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